相対的に高まる医療業界の平均年収

さまざまな理由によって日本人の平均年収は下がっているのが現状であり、1997年頃をピークにしてその後は平均で50万円近くも下落している。近年はようやく落ち着いてきたが、それでもまだ昔ほどの水準を取り戻せてはいない。バブルの崩壊に長引く不況、デフレの進行に非正規雇用の流行など、原因となりそうなものはいくらでも挙げられるが、これらの問題をすべて解決することはかなり難しいことである。そのため、すぐに平均年収が上がってくるとは考えにくいだろう。
医療業界の年収は長期的にそれほど上下してはいないが、一般的なサラリーマンや非正規雇用で働く人たちの年収が下がっている現状においては、相対的に高収入な仕事へと変貌を遂げているのだ。バブルの時代は、看護師は儲からない仕事だといわれていたが、今では非常に稼げる仕事の1つだと考えられている。

収入自体は昔とさほど変わらないものの、周囲の状況の変化によって年収として500万円以上を稼げるだけでもすごいことだと見直されてきているわけだ。しかも、医療業界で正社員として働いていると、非正規雇用の人たちにとっては考えられないほど充実した福利厚生が利用できる。その点でも価値があると、近年評価が急上昇しているのだ。評価の急上昇に合わせるようにして、女性だけでなく多くの男性もこの世界を志望するようにもなった。一般の社会では女性の進出が目覚ましいが、看護業界では男性の進出が目覚ましいという逆転現象が起きている。